【FP試験対策】10種の所得その④配当所得

配当所得とは

タロウ先生:配当所得とは、個人が得た下記のような所得を言うワン!

株式の配当金
●投資信託(公社債投資信託を除く)の収益分配金


配当所得に関しては、確定申告の要・不要や、上場株式等の配当に関する特例など、ちょっと難しい決まりがあるワン!これから解説していくワン!

あすか:分かりやすくお願いします!

配当所得の計算と課税方法

タロウ先生:配当所得は、下記の式によって求めるワン!

【配当所得の金額 = 配当収入(税込) - 株式等を取得するための借入金(負債)の利子 】

あすか:配当所得については、借入金(負債)の利子が他の所得でいう「必要経費」になるんだね!

タロウ先生:そうだワンね、また、配当金は、支払いを受ける際に下記の金額が源泉徴収されるワン!

上場株式等 … 20.315%(所得税15%、復興特別所得税0.315%、住民税5%)

上場株式等以外 … 20.42%(所得税20%、復興特別所得税0.42%、住民税は無し


あすか:へぇ、配当所得も利子所得みたいに、所得税とかが源泉徴収されて支払われるんだ!それに、上場株式等それ以外では引かれる税率が違うんだね!う~ん、ややこしい!

タロウ先生:課税方法についても、上場株式等とそれ以外では違うので、ややこしいけど一緒に見ていくワン!

上場株式等の課税方法

タロウ先生:上場株式等の課税方法は、下記の3通りから選択するワン!

①総合課税(原則)
 ・確定申告が必要
 ・配当控除の適用を受けることが出来る
 ・「上場株式等の譲渡損失」との損益通算出来ない

②申告分離課税
 ・確定申告が必要
 ・配当控除の適用を受けることが出来ない
 ・「上場株式等の譲渡損失」との損益通算出来る

③確定申告不要
 ・配当金受取時の源泉徴収によって課税関係が終了する
 ・配当控除の適用を受けることが出来ない
 ・「上場株式等の譲渡損失」との損益通算出来ない
※大口株主(発行済株式総数の3%以上を所有する株主)は、少額配当(10万円以下)を除いて確定申告不要を選択できない。


あすか:それぞれに出来ること、出来ないことがあるんだね。

タロウ先生:ここは試験に出てきやすいので要チェックだワン!
次に、上場株式等以外の課税方法についてだワン!

上場株式等以外の課税方法

タロウ先生:上場株式等以外の課税方法については、原則、総合課税だワン!
配当金の受取時に源泉徴収された所得税が、確定申告をすることで清算されるワン!
但し、少額の配当金の場合には、申告不要を選択することが出来るワン!申告不要を選択できるのは、一銘柄についての1回の配当金が、下記の計算式の金額以下の場合だワン!

10万円 × 配当計算期間の月数 ÷ 12 】

あすか:なんか難しくなってきた…。この計算式は、どうやって使うの?

タロウ先生:例えば、配当計算期間が12か月で、配当金が20万円だった場合、

【 10万円 × 12か月 ÷ 12 】 = 10万円

上記の計算式の答え 10万円  <   配当金20万円

となり確定申告が必要だワン。

次に、配当計算期間が同じく12か月で配当金が5万円だった場合、

10万円 × 12か月 ÷ 12 】 = 10万円

上記の計算式の答え 10万円  >  配当金5万円

となり確定申告が不要だワン!

あすか:なるほど、そうやって計算するのね。配当所得については、覚えることが沢山だなあ。

タロウ先生:少しずつ一緒に覚えるワン!



※この記事は、2020年2月現在の情報をもとに、個人の所得についての税制を説明したものです。

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