【FP試験対策】経済と景気、金融市場と金融政策を分かりやすく解説

経済と景気の関係性

経済と景気の関係性について説明するワン。
景気の良し悪しで、貨幣価値や金利、物価、為替、株価など様々な項目に影響するワン。その相関性について下記をチェックしてほしいワン。

好景気不景気
貨幣価値お金がたくさん流通するので、お金の価値が下がる。この現象をインフレーション(インフレ)と呼ぶ。お金が流通する量が減るので、お金の価値が上がる。この現象をデフレーション(デフレ)と呼ぶ。
物価お金がたくさん流通することで、消費意欲高まり、物の生産が追いつかない傾向に向かうため、物の価値が上がる。流通するお金が減ることで、消費意欲が下がり、物が余っていく傾向に向かうため、物の価値が下がる。
金利お金を借りて物を買いたい人や企業が増えるため、金利が上がる。お金を借りて物を買いたい人や企業が減るため、金利が下がる。
為替貨幣の価値が下がり、円安傾向となる。円安になると輸入原材料等のコストが上がり、物価も上昇する。貨幣の価値が上がり、円高傾向となる。円高になると輸入原材料等のコストが下がり、物価も下降する。
株価会社の商品が売れて業績が良くなるため、株価も上昇する。会社の商品が売れなくなり、業績も悪化するため、株価も下降する。

金融市場

次は金融市場について説明するワン。

金融市場って、株の取引きとかする場所のこと?

そうだワンね。でもそれだけじゃなく、銀行等のみが参加できる市場などもあるんだワン。下記をチェックしてほしいワン。

金融市場】
①短期金融市場…取引期間1年未満
 満期までの期間が1年未満の短期資金を運用、調達する市場。インターバンク市場とオープン市場に分かれる。
  ⇒インターバンク市場…銀行や保険会社などの金融機関のみ参加できる市場
  ⇒オープン市場…一般企業も参加できる市場

②長期金融市場…取引期間1年以上
 満期までの期間が1年以上の資金を運用、調達する市場。
 証券市場と呼ばれ株式や*国債、社債等の取引が行われる市場。

 *国債…日本政府が歳入不足を補うため、発行する債券

インターバンク市場は、手形売買市場とコール市場と呼ばれるマーケットが存在するワン。
コール市場というのは、金融機関同士が短期の資金を融通し合う市場で、特に無担保で資金を借りて翌日に返済する取引「無担保コール翌日物」という取引が代表的だワン。
手形売買市場というのは、読んで字のごとく、手形を媒介として金融機関が相互貸付・借入を行う市場なんだワン。

なるほど~。金融市場には短期・長期で別れていて、短期にはインターバンク市場とオープン市場に分かれているんだね!

金融政策

次は金融政策だワン。金融政策には、「不景気を回復させる」「好景気を抑制する」ため、公開市場操作と預金準備率操作という2つ手段が用いられるワン。

公開市場操作

日銀が一般銀行と国債の売買を行い、市場のお金の量を増やしたり減らしたりして、景気をコントロールする。市場のお金を減らしたい時は売りオペレーション、増やしたいときは買いオペレーションが用いられる。

【売りオペレーション】
 日銀が保有する国債を金融機関に売却し、市場のお金の量を減らす。

市場のお金が減ると、金融機関もお金を貸すことに慎重になるから、金利が上がるんだワン。
金利が上がると借りづらくなるし、市場に出回るお金が少なるから消費活動が抑制され、経済の循環が鈍化するから、インフレを抑えられるんだワン。

金利が高いとローンも組みづらくなるよね。

【買いオペレーション】
 日銀が金融機関から国際を買い取り、市場のお金の量を増やす。

売りオペレーションと逆で、市場のお金が増えることによって、金利が下がり、経済循環が活性化、その結果、不景気を回復させるという理論なんだワン。

預金準備率操作

日銀が金融機関に対し、預け入れしなくてはならない金額の比率を示し、金融機関のお金の量を調整する政策。

預金準備率を上げることによって、多くのお金を金融機関は日銀に預けなくてはいけなくなるため、お金の量が減ってしまうワン。その結果、市場に出回るお金も減り、金利も上昇するワン。好景気でインフレを抑えたいときに用いられるワン。

逆に預金準備率を下げると、日銀に預けなくてはならないお金が少なくなるから、市場に出回るお金が増えて、金利も下がるということだね。不景気を回復させたいときに用いられるということなんだね。

日本の借金は国民の借金?

FPの試験対策とは関係ないワンけど、国債についての話を1つするワン。
よく日本の借金が約1200兆円以上もの借金をしていて、国民ひとりあたり約987万円もの借金を背負っているなんて、話をよく聞くと思うワンけど、あれはちょっと違うワン。

でも1200兆÷人口をすると、それくらいになるよね?

誰が誰にお金を借りているのかを明確にするとわかるワン。
あたかも日本国が海外から借金を背負っているような印象を受けるワンけど、国債を発行して借金をしているのは日本政府で、その借金の大半は日銀や国内の民間の金融機関、保健会社、証券会社、個人などからなんだワン。つまり政府が債務者で、日銀や民間企業(国民)が債権者となるわけだワン。
つまり国民が借金を987万円の借金を負っているのではなく、逆に直接的、または間接的に政府に貸していることになるんだワン。

そうなんだ!いつの間に1000万円近い借金を負わされてるのかと思って不安になっちゃってたよ!

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