【FP試験対策】6つの経済指標を分かりやすく解説

FP試験では、どこがいつ何をという形式で出題が頻発するから、しっかり抑えておくといいワン。

国内総生産(GDP)

【定義】
一定期間に国内で作り出されたモノやサービスなどの付加価値の合計。
GDPとは「Gross(グロス) Domestic(ドメスティック)Product(プロダクト)」という英語の頭文字をとったもの。最も高い構成比を占めるのは民間最終消費支出。

どこが】  内閣府
【いつ】   四半期ごとに年4回(2・5・8・11月)

経済活動というのは、資金をもとに材料を仕入れ、その材料をもとに製品を生産し、販売した代金を回収し、分配するという流れに基づくワン。

支出=生産=分配

という法則が成り立ち、これを三面等価の原則と呼ぶんだワン。
GDPとは簡単に説明すると、国内で「儲けた」金額の合計だワン!

う~ん、まだピンと来ないな…。

例えば、小麦農家が小麦を生産し、50円で小麦粉製造会社に売ると小麦農家は50円儲かるワン。

次に小麦粉製造会社がスーパーに120円で売ったら、120-50=70円儲かるワン。

さらにスーパーがお客さんにこの小麦粉を200円で売ったら、200-120=80円儲かるワン。

もし日本に上記の会社しかないとすれば、日本のGDPは50+70+80=200円となるんだワン!

なるほど、何となくわかったかも!

もう少し詳しいことについては、コチラをチェックしてほしいワン。

GDP(国内総生産)とは?漫画で分かりやすく解説

経済成長率

経済成長率はいつどこで発表するというものはないから、内容だけ覚えておくといいワン。

経済学者たちが随時発表してるみたいだね!

【定義】
3か月・6か月・一年間、などある一定期間に、GDPの伸び率から経済規模がどれだけ成長したかを示す指標。

【どこが】 特になし
いつ】  特になし

GDPは「名目GDP」「実質GDP」の二つに分類されるんだワン。
名目GDPとは、物価の変動率を考慮したGDPの評価額
実質GDPとは、名目GDPから物価の変動率を差し引いた評価額
なんだワン。

うん、全然わからない!

…。そうだろうワンね…、
例えば、一つ100円のパンが一年間で1万個売れたとするワン。
するとパンの一年間のGDPは100万円になるワン。
この一年間は名目GDPも実質GDPも同じ100万円になるワン。でも2年目では物価が上がり、一つ120円で売ることになったとするワン。
売れ行きも好調で2年目は1万5千個売れたとすると、180万円の売上となるワン。ここで物価の変動を加味する名目GDPは上述の通り、120円×1万5千個=180万円。
一方、物価の変動を差し引いた実質GDPは、前年を基準とした100円×1万5千個=150万円という評価額になるんだワン。
そのため、金額をベースとした経済成長率を確認したいときは、名目成長率(名目GDP)、数量をベースとした経済成長率を確認したいときは、実質成長率(実質GDP)をみるといいワン。

なるほど、よくわかったよ!

…。ほんとか…ワン…?

景気動向指数

【定義】
景気動向指数とは、様々な経済活動の指標の動きを総合的に示す景気指標。

どこが】 内閣府
いつ】  毎月

GDPも内閣府から発表されてたワンね。

GDPと景気動向指数は同じ場所から発表されていると覚えておくね!
ただ内容がさっぱりわからないよ…

分かってたワン。これから詳しく話していくワン。
景気動向指数とは、生産、消費、雇用などの景気指標を基礎に、景気の把握と将来の予測のために作成された指標だワン。また景気の動向を現すために、「過去」「現在」「未来」の複数の指標を統合しているんだワン。

そんなことできるの?ちょっとよくわからないな…

「過去」「現在」「未来」というのは、具体的に下記の3種類の指数を示しているんだワン。

①先行指数…景気の先行きを予測。新規求人数、新設住宅着工床面積、東証株価指数など
②一致指数…景気の現状を把握。営業利益、有効求人倍率など
③遅行指数…一致指数に遅れて動く。事後確認。家計消費指数、法人税収入、完全失業率など

例えば働きたい人と採用したい会社の例で見てみると、

先行指数…新規求人数…これから予想される求人数
一致指数…有効求人倍率…現在ひとりあたりの求人数
遅行指数…完全失業率…景気の結果、仕事がない人数

という形でみれるワン。

なるほど~求人ひとつにしても、過去の結果と現在を把握して、その状況から未来を予測していくんだね!

景気動向指数には、一般的には一致指数を使うんだワン。この一致指数にはCI(コンポジットインデックス)とDI(ディフュージョンインデックス)というのがあって、景気の大きさや各経済部門への波及度合いを考慮しているんだワン。

CI…景気変動の大きさや量感を測定
DI…各経済部門への波及度合いを測定

地震で例えるとCIが震度やマグニチュード、DIがどこまで広がったかを示しているワン。
かつてはDIを中心に使われていたけど、現在はCIを中心に発表されているワン。

地震の例えでイメージすると覚えやすいかも!

良かったら、以前の記事も参考にしてほしいワン!

【FP2級試験対策】景気動向指数・DI・CIとは?

日銀短観

次は日銀短観について説明するワン。正式名称は全国企業短期経済観測調査という長い名前だワン。

長くて覚えられないよ~

この名前を覚えると意味はとらえやすいワン。
全国企業短期経済観測調査=全国の企業が短い期間の経済(業況)を観測(予測)するアンケート調査なんだワン。

【定義】
様々な業種や規模の企業経営者を対象に、今後3か月間の景気の動きに関して、現況や先行きについて行うアンケート調査。

【どこが】 日銀(日本銀行)
【いつ】  年4回(3・6・9・12月)

この際、主要企業の業況判断DIの注目度が高いんだワン。

業況判断DI=
今後3か月の業況が良いだろうと判断された企業の割合-
今後3か月の業況が悪いだろうと判断された企業の割合



日銀短観についても、良かったら以前の記事を参考にしてほしいワン!
日銀短観とは?業況判断指数(DI)とは?分かりやすく解説

マネーストック統計

次は同じく日銀が調査・発表するもので、マネーストック統計というものを説明するワン。

ふむふむ…日銀が単独で発表するのは、日銀短観とマネーストック統計だね…

【定義】
国(中央政府)や金融機関以外の一般法人や個人、地方公共団体などが保有する通貨量の残高を集計したもの。

【どこが】 日本銀行
【いつ】  毎月

M1・M2・M3・広義流動性という4つの指標があって、どのようにお金を定義するかによって見る指標が分かれているワン。

ちょっとよくわからないけど、マネーストック統計の概要と日銀が毎月発表していることは覚えておくよ!

物価指数

次は物価指数について説明するワン。

【定義】
物価指数とは、会社や個人が売買する商品等の価格の変動を示す指数

どこが】 日本銀行・総務省
いつ】  毎月

物価指数は日銀と総務省で発表するんだね。

そうなんだワン。
そしてちょっと紛らわしいんだけど、物価指数には企業物価指数消費者物価指数に分かれていて、それぞれ発表する場所が違うんだワン。下記で説明するので、内容とどこが発表するか混乱しないようにするワン。

そ、そうなんだね!頑張って覚えるよ!

【企業物価指数】…企業間で売買される商品等の価格変動を示す物価指数。国内企業物価指数・輸出物価指数・輸入物価指数の3つの指数で構成される。
日本銀行が毎月調査・発表する。

【消費者物価指数】…全国の消費者が購入する商品等の価格変動を示す物価指数。
総務省が毎月調査発表する。

最後にどこが、いつ、何をという項目でまとめたので、必ず覚えておくといいワン。

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