脅威!「孔子学院」に各国が警戒、日本もその動きを強める
昨今、アメリカやヨーロッパ各国、オーストラリアなどが、自国にある『孔子学院』を閉鎖する動きが出ています。日本にも15近くの大学に設置されている孔子学院ですが、一体どんな存在なのでしょうか。
孔子学院(こうしがくいん)とは?
孔子学院とは、中国が世界各国の大学に設置した施設で、中国の歴史を広めることや、文化交流などが目的とされています。2020年時点で、世界各国の大学に500以上の孔子学院が設置されています。
また、日本では、15近くの大学に孔子学院が設置されています。
文化交流や歴史を広めることが目的なんだね、それは特に問題ないというか、むしろ良いことのように思えるけど、なぜ各国で閉鎖の動きが強まっているのかな?
中国は、孔子学院の目的を、自国の歴史や中国語、文化交流を広めるためとしているけれど、世界各国はそのようには捉えていないようだワン。
昨今、世界各国では、孔子学院は中国共産党のスパイ機関、またはプロパガンダ(政治的な宣伝)機関と指摘し、自国の安全を守るために閉鎖を進めています。
スパイ機関!?なぜ、そんな風に言われているのかな?
米国の報告書によると、その理由として、下記のようなものが挙げられるワン。
- 各国に設置された孔子学院の教育内容、人事、予算などについては、すべて中国政府の管理である
- 孔子学院の教職員は、中国の国益擁護を誓約している
- 契約内容が非公開とされている学校もあり、学問の自由の観点から懸念される
また、孔子学院では、「天安門事件」「ウィグル問題」などの中国に都合の悪いテーマを取り扱うことはタブーとされているワン。
日本では、孔子学院についてどのような動きをしている?
各国の動きに影響を受け、日本でも孔子学院を警戒する動きが強まっています。
日本の大学と孔子学院が結んだ契約の内容は、中国政府には報告されますが、日本側(文部科学省)への報告の義務がありません。
そのため、文部科学省は孔子学院の実態を把握できないという現状にあります。
しかしこの度、2021年5月13日の国会で、文部科学大臣は、孔子学院が設置してある大学へ、情報公開を促していきたい旨を表明しました。
これは孔子学院の透明性を高めるための、大きな一歩といえるワン。
日本の将来を支える日本の若者たちには、偏ったことのない歴史や文化を学んでほしいね!