GDP(国内総生産)とは?漫画で分かりやすく解説
目次
GDP(国内総生産)とは
タロウ先生:GDP(国内総生産)とは、一言でいうと、「日本国内で生まれた財・サービスの付加価値の合計」だワン。
あすか:う~ん、いきなり分かりにくい…っていうかイメージがわかないなあ。財やサービスの付加価値っていうのは、具体的にどういう事?
タロウ先生:ちょっと簡単な話に例えるワン!
Aさんが、ケーキを作って、1,000円で売ったワン。
Bさんが、クッキーを作って1,000円で売ったワン。
Cさんが、マシュマロを作って1,000円で売ったワン。
日本にこのAさん、Bさん,Cさんの3人しかいないと仮定した場合、GDPは3,000円という事になるワン!
あすか:ふ~ん、何となくわかったかも…?
タロウ先生:そしてこのGDPには、時価価値であらわされた「名目GDP」と、物価変動を考慮した「実質GDP」があるワン。
これも例を出して説明するワン。先ほどのAさんたちが、今年は1,000円の商品を合計10個売ったとするワン。そうすると、今年の名目GDP・実質GDPはともに10,000円となるワン。
翌年、商品を300円の値上げして、1,300円で合計10個売ったとするワン。
この場合、名目GDPは1,300円×10個=13,000円になるけど、実質GDPの方は値上げを考慮しないので、10,000円のままとなるワン。
あすか:つまり、実質GDPは値上げを考慮しないから、何個売れたかっていう所で前年と比較することが出来るんだね。
タロウ先生:そうだワン。GDPの前年(または前期)との変化率を経済成長率というのだけど、経済成長率は一般的に実質GDPで判断されるワン。
あすか:なるほど。
三面等価の原則
タロウ先生:GDPを説明するのに欠かせない、「三面等価の原則」というのがあるワン。
あすか:「さんめんとうかのげんぞく」?
タロウ先生:これは、「生産」「分配」「支出」の3つの視点から見たとき、GDPの額はどれも等しくなるという、マクロ経済学上の原則だワン。
あすか:……。
タロウ先生:ピンとこないワンね。
これは、さっきの例でいうと、
A,B,Cさん達は商品10,000円を売り上げた(生産)
↓
その10,000円は、従業員の給与などで分け与えられた(分配)
↓
配られたお金は、その者の生活費などに使われた(消費)
というように、生産されたものが過不足なく需要されている場合、生産と分配と消費の額は一致するのだワン。このことを、三面等価の原則というワン。
あすか:なるほど、何となく分かったような気がする。
GDPとGNP
タロウ先生:GDPと似た言葉で、GNPというものがあるワン
あすか:聞いたことあるような、ないような…
タロウ先生:GDPは国内総生産の略なのに対して、GNPは国民総生産の略だワン。
どう違うのかというと、
GDPは国内で生まれた財やサービスの付加価値の総計なのに対し、GNPは国民によって生み出された総計になるワン。
GDPは国内なので、海外で働く日本人が生み出した額は入らないワン。逆に、国内で発生した外資企業の額は含めるワン。
GNPは国民なので、海外で働く日本人が生み出した額を含めるワン。逆に、国内で発生した外資企業の額は含めないワン。
あすか:なるほど、ややこしいけど、意味は分かるかも。
タロウ先生:ただ、説明しておいてなんだけど、GNPという概念は昨今では無くなり、代わりにGNI(国民総所得)が新たに導入されたワン。
GNPとGNIは同じ概念のものだワン。
あすか:なんだかいろいろな言葉が出てきたけど、ふわっとした感じで分かったかも。(笑)ありがとう、タロウ先生!
タロウ先生:どういたしましてだワン!
日本はGDPが高いのに生産性は低い?ドラッカーに学ぶワン!
【FP2級試験対策】景気動向指数・DI・CIとは?
マクロ経済スライドとは?分かりやすく解説。